2025年8月号(vol34)
「西東京市視覚障害者協会からのお知らせ(情報ほっとラインでの)通巻34 」をお送りします。
■積み重なる様に毎年猛暑が厳しく、長いと感じます。
特に、暦以上に夏が長く、秋は遅く、冬は短くなっているのではなでしょうか。
かつての四季の風情はどこに行ったのでしょうか。
暦と共に到来する季節の催しと、体感とがちぐはぐになっていると思うところです。
6月にお届けしたお知らせでは、「梅雨時」の話題を書いておりましたが、届いた頃は、「空梅雨模様」でしたし、
先月の「蝉」の話題の頃には、適度な雨が降らなかったため、「蝉の羽化」が遅れていると、ある気象記事にありました。
されど、雨天となった際には、「ゲリラ豪雨」となることが多く、困ったものです。
お盆を過ぎてからの穀物、特にお米や、秋野菜の収穫に影響が無いことを祈るばかりです。
さて、今月の話題では、
1) 先月、7月1日に新たな条例、「東京都障害者情報コミュニケーション条例」が施工されました(2回の前編)
2) 季節を通して、室内の適切な温度・湿度についての紹介
3) 映画 「星に語りて 〜 Starry Sky〜」 東日本大震災(2011年 3月11日 )、障がいのある人と支援者の物語の自主上映会の追加上映の案内
をお送りします。
1) 先月、7月1日に新たな条例、「東京都障害者情報コミュニケーション条例」が施工されました。
この条例は、「障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに意思を伝え、理解し、尊重し合いながら安心して生活することができる共生社会を実現する」との目的に作られました。
なお、正式名称は、「東京都障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する条例)」となっています。
今月号のお知らせでは、条例で野口が是非お伝えしたい箇所のピックアップ紹介と、
東京都から提供されているリーフレットの内容を紹介します。
なお、全てを一度に紹介するのには、量が多くなりますので、来月との前編・後編にてお送りします。
条文は18条で構成されています。
条令の骨子となる前文には、情報の入手に関する権利について、次の文言が示されています。
「全ての人にとって、障害の有無、年齢等にかかわらず、必要とする情報を容易に入手し、その情報を活用し、滞りなく意思を伝え合うことは、日常生活や社会生活を営む上で必要不可欠であり、尊重されるべき権利である。」と書かれています。
背景には、障がい者差別禁止法や、障がい者権利条約などが上げられるでしょう。そして、それぞれの障害特性に応じた情報伝達の仕組みへの普及や、都民それぞれの間での関心や理解を求めています。
条令では様々な情報弱者について書かれていますが、ここでは、視覚障害者に関係する言葉のみの定義を上げます。
「意思疎通等に係る手段」に、点字、拡大文字、指点字、読み上げ、音訳、代筆、分かりやすい表現、実物又は絵図の提示、表情、身体障害者補助犬の使用、その他障害者が情報を取得し及び利用し並びに他者との意思疎通を図るための手段をいう(第二条三)。
「意思疎通支援者」として、要約筆記、盲ろう者向け通訳・介助、点訳、音訳を行う者その他の障害者と他者との意思疎通を支援する者をいう(第二条四)。
すなわち、障害特性の支援説明と、双方のコミュニケーションに関わる立場の人の説明が行われています。
情報の交換については、障害の無い者との同時性を「理念(第三条三)」としてうたっており、
「障害者が取得する情報について、可能な限り、障害者でない者が取得する情報と『同一の内容』の情報を障害者でない者と『同一の時点』において取得することができるようにすること」とありますが、先月の参議院選挙の際に、選挙公報の情報提供などは十分だとは言えない状況に思いました。
「障害者等の意見の尊重(第八条)」では、
「都は、障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策を講ずるに当たっては、障害者、障害児の保護者その他の関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めなければならない」とあります。
果たして、この内容が、区市町村迄及ぶのかは、良く分かりませんが、
この第八条の前、第六条の(都民の責務)に、「特別区及び市町村が実施する障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策に協力するよう努めるものとする。」とありますから、期待しても良いのかと思っています。
ここまでで、条例の概ね、前半を紹介しました。
条令後半では、「相談・理解・防災への対応」及び「見直し対応」と続きますので、来月号に後編として紹介します。
ここからは、一部ではありますが、リーフレットの視覚障害に関する文章とイラストを紹介します。
条例が目指すこと
障害の種類や程度に応じて、必要な配慮やコミュニケーション手段が異なることについて、都民の関心と理解を深めます。
情報通信技術の活用も含め、多様なコミュニケーション手段を利用しやすい環境づくりを進めていきます。
イラスト:2人で絵図を見せ合いながらコミュニケーションをとっているイラストがあります。
2人が会話をしており、1人が点字を読んでいるイラストがあります。
皆さんへのお願いです
都民の責務
条例の目的及び基本理念について理解を深め、都や区市町村が実施する施策にご協力をお願いします。
必要な配慮やコミュニケーション手段は、その人ごとに異なります。
相手がどのようなコミュニケーション方法を求めているか確認し、対応しましょう。
多様なコミュニケーション手段の例
見えない・見えにくい方
点字など
イラスト:「こんにちわ」の点字を読んでいる人のイラストと、携帯用端末で音声コードを再生し、内容を確認している人のイラストがあります。
情報提供方法の例
受付や窓口では、
・「じっくり聞いて」、「ゆっくり話し」、「丁寧に対応」しましょう。
ホームページなどでは、
・音声読み上げ機能に対応したテキストデータなどの掲載しましょう。
・問合せ先には、電話番号、メールアドレス、FAX 番号を記載しましょう。
イラスト:パソコンの音声読み上げ機能を使用し、ホームページの内容を確認している人のイラストがあります。
そのほかの例は、
https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/tokyoheart/jouhou/index.html?
東京都福祉局障害者施策推進部企画課を参照ください。
なお市役所の障害福祉課の窓口にリーフレットが置かれていました。
2) 季節を通して、室内の適切な温度・湿度についての紹介
猛暑が続いて熱中症事故の話題が絶えません。国を含めてあらゆる方面から適切な温度管理を行なって下さいとの声掛けがされています。
二か月前の西視協からのお知らせでは、日常生活用具給付品目に新たに「視覚障害者用温湿度計(音声式)」が対象となりました。」の記事を掲載させて頂きました。
日本点字図書館などで扱っている対象となりそうな製品を2点紹介しましたが、いずれも紹介のモノは温湿度を読み上げるだけでなく、適切な温湿度の範囲を超えると音声で注意をしてくれると言う機能があります。
皆様、この猛暑の中体調管理にも便利なものとして参考になったでしょうか?
今月号では、「生活する上で適切な温度・湿度はどれぐらいなのだろうか?」について紹介させて頂きます。
「快適な室温は感じる人によって異なりますが、一応、法律に依って目安が示されています。
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(昭和45年施行)」と「労働安全衛生法|事務所衛生基準規則(昭和47年施行)」では、建物利用者にとって健康に害の出ない快適な室温は「17〜28℃」と示されています。
ただしこれは通年の適切な室温目安では無く、冷房を使用する夏と暖房の冬では、室外の温度差や、使用している衣類、室内での送風環境に依っても快適な室温が異なります。
具体的には、夏は28度でも涼しく感じられ、冬では18度でも、温かく感じることができます。
次に、湿度について紹介します。
湿度は、人の体感温度との間で密接に関係します。
夏には室温が高くても湿度が低ければ涼しく感じ、冬には室温が低くても湿度が高いと寒さを感じにくくなるため、季節ごとのバランスが求められます。
夏は湿度60%を超えると「蒸し暑さ」を感じて、温度が高い環境下で湿度70%を超えるとダニやカビが繁殖しやすくなりますので、湿度を下げる様にします。
冬は空気自体が乾燥してさらに暖房の影響で空気が乾燥しやすいので、湿度を50〜60%に維持して寒さを和らげます。
以上、今月の話題では、室内の適切な温湿度が、法律で示されていることなどを紹介しました。
皆様、エアコンや扇風機、加湿器・除湿器などを使って、猛暑を健康に乗り越えてください。
3) 映画 「星に語りて 〜 Starry Sky〜」 東日本大震災(2011年 3月11日 )、障がいのある人と支援者の物語の自主上映会の追加上映の案内
先月号で「東日本大震災での現地で起きた苦難の様子を元に、視覚障害者を含む、障害当事者も映画の製作に関わり、障害者の状況と支援者の活動を描く劇映画」を案内させて頂きました。
既に上映会にお申し出くださった方には、御礼申し上げます。
開催日時、開場は、次の通りですが、今月の「情報ほっとライン」が届くころには、申込期日を超えているかと思います。なお、追加枠も設けましたので上映日まで、あまり日がありませんが、案内させて頂きます。
・追加枠日時:8月25日(月) 18:30上映開始 音声・字幕ガイド付き(運営stafの試写会を兼ねます)
当初の案内の日時は、次の通りですが、席が空いている場合も有るかと思いますので、お問い合わせください。
・日時:8月29日(金)14;00~音声字幕ガイド付き、 18:00~字幕ガイド付き ・30日(土)9時45分~字幕付き
・会場は、いずれも西東京市民文化プラザ、 各定員60名です。
・鑑賞チケット代:協力金として 当日 \300 をお願いします。
・お申込み先:080-5184-9973(西東京市障がい者福祉をすすめるかい 会長:根本あて)
以下、あとがきです。
♡先月のお知らせでは、「蝉しぐれ」の話題を提供しましたが、今夏は、聞き始めが遅かった様に感じます。
今月号の原稿に取り組み始めた頃に、やっと、聞く様になりました。
遅かったのは、なぜだろうと思っていたのですが、適切な頃に雨が少なく、蝉が羽化するタイミングがくるっていたとの記事がありました。
数年間も地中で耐えて、やっとの子孫を繋ぐ期間は短い一生を思うと、「精一杯、鳴いて頑張れ!」と、エールを送ろうと思います。しかし、鳴いているのは雌を誘う為の雄だけだそうな…
♡視覚に関して何らかの障害や不安をお持ちの方、支援活動をとお考えに賛同頂ける方、是非、協会会長までお声がけください。連絡先は、0422-77-7653(野口 宅)へお願いします。
そして、協会が当局への福祉施策への要請や、皆様一人一人が困っていることや、他の方にもお知らせできる情報などの交換の場に成れば幸いです。
なお、会員の会費は、年額 1,000円、ボランティア会員は、会費不要です。
毎月、図書館からのハンディキャップサービスの「情報ほっとライン」に音訳でのお知らせと、印刷版を窓口カウンターに置かせて頂いています。
また、市の障害福祉課のホームページに「市内の福祉関係活動団体」として掲載頂き、社会福祉協議会のボランティア活動センターへの登録と、西東京市が運用している「ゆめコラボ」にも、登録しています。
■今月は、西東京市視覚障害者協会 会長の野口がお送りしました。