2025年7月号(vol33)
「西東京市視覚障害者協会からのお知らせ(情報ほっとライン)2025年7月号通巻33 」をお送りします。
■今月の話題が届くころは、猛暑が続く日々となっていることでしょう。
私の住まいするマンション敷地の南側は、玉川上水の境橋取水場から分かれた千川浄水が、
五日市街道の中央分離帯緑地帯とする真ん中を流れているところに面しています。
千川浄水を挟んだ中央分離帯の幅は、広く緑地帯となっており、両岸共に欅の大木が並木となって、遊歩道として武蔵野大学の前まで続いています。
この季節、遊歩道が相互2車線の道路に挟まれているにもかかわらず、
並木の木々から聞こえてくる蝉の声の方が、車の音より大きいかもと感じます。
西洋の人たちは、このセミの鳴き声は騒音と感じるそうです。
その点、日本人は、「蝉しぐれ」と言う言葉がある様に、それを、風情と感じるそうな…
夏を通して最も騒々しいのが「アブラゼミ」、暑い盛りには大型の「クマゼミ」が良く聞こえます。
また、聞き分けが出来ると「ミンミンゼミ」や「ニイニイゼミ」、「ヒグラシ」、夏の終わりが近づくと「ツクツクボーシ」と変化する蝉の声を聞き分けながら楽しむことができます。
暑さに負けて、身も心も「空蝉(うつせみ)」とならない様に過ごしたいものです。
では、今月の話題は
0) 映画「東日本大震災(2011年 3月11日 )、障がいのある人と支援者の物語」の自主上映を
8月29日(金)・30日(土)に西東京市民文化プラザにて開催します。
の話題をお送りします。
▼0) 映画「東日本大震災(2011年 3月11日 )、障がいのある人と支援者の物語」の自主上映を
8月29日(金)・30日(土)に西東京市民文化プラザにて開催します。
西東京市視覚障害者協会も参加している、西東京市障がい者福祉をすすめる会については、これまでも、幾度となく紹介させて頂きました。
市内の障害者当事者・家族会、就労施設、グループホーム関係者が集まって、障がい者福祉の課題解決や、交流の場として活動しています。
その中のひとつ、一昨年からは、災害に備えての学習会や、当局との懇談を実施して参りました。
学習会の様子、成果については、都度、情報ほっとラインに手も紹介させて頂いております。
また、野口が調べた東日本大震災での視覚障害者の災害時の出来事についても情報ほっとラインで記事にさせて頂いたこともありました。
さて、この度の案内は、すすめる会の今年度の特別企画です。
東日本大震災での現地で起こった苦難の様子を元に、視覚障害者を含む当事者も映画の製作に関わり、障害者の状況と支援者の活動を描く劇映画となっています。
ひとまず、映画のストーリーと映画の製作情報を紹介します。
ストーリー
障害のある人たちに過酷な現実を突きつけた東日本大震災。命からがらたどり着いた避難所も、バリアだらけで「第二の被災地」となり…。」
「舞台の一つは、岩手県陸前高田市。
高台にある共同作業所「あおぎり」では、津波の直接的な被害は免れたものの、仲間の一人を失って落胆する利用者たちを女性所長が励ましながら、一日も早く障害のある人が日常を取り戻せるように一歩を踏み出そうとしていた。」
また全国障害者ネットワークでは、東京、秋田、岩手、福岡など全国のグループが連携して支援活動を始めようとしていた。そんな矢先、「障害者が消えた」という情報が入ってきた。多くの避難所をまわっても、障害のある人の姿がほとんど見当たらないというのだ。」
「一方、福島第一原子力発電所事故によって避難を余儀なくされた地域の一つ、南相馬市では、避難できずに取り残されている障害のある人の存在を知った共同作業所「クロスロードハウス」の代表らが、自らの手で調査に踏み切ろうとしていた。しかし、各地の障害のある人の安否確認を進める中で、彼らに立ちはだかる障壁があった。それは、個人情報保護法によって開示されない、障害のある人の情報だった。法律によって守られる人権と、一刻を争う人命救助との狭間で苦しむ支援者たち…。」
製作の背景
2011年3月11日午後2時46分18秒、宮城県の牡鹿半島東沖で発生したマグニチュード9.0のわが国観測史上最大の地震。東日本大震災による傷跡は、未だに人々の心の中に深く刻まれています。しかし、1万8千人を超える死者の中で、障害のある人の死亡率が全住民の2倍だという事実を知る人は少ないのではないでしょうか。この映画は、当時を知る証言者たちへの取材に基づき、その知られざる実情を山本おさむ氏の脚本と新進気鋭の松本動監督によって描き出す群像劇です。実力派俳優陣に加え、障害当事者を出演者として起用し、人間味あふれるドラマが繰り広げられます。
製作者のことば
・監督 松本 動(まつもと ゆるぐ)
その真実を知っていただきたいのです
私が強く願うことは、この映画を障害福祉へ関心の無い人たちにこそ、ぜひ観てもらいたいという思いです。
私はこの映画に携わるまでは、恥ずかしながら、自分もその一人でした。
もちろん、障害のある人を軽視していたつもりはありませんが、被災した障害のある人たちが、こんな状況下に置かれていたなど、知る由もありませんでした。
それはきっと、知らず知らずの内に障害のある人たちの存在を、忘れていたのだと思います。
普段、障害のある人と接点が無い人たちは、きっと私と同じでしょう。
ですから、そんな人たちがこの映画を観て実情を知ってくれれば、きっと障害のある人たちの存在を意識し、関心を持ってくれるはずです。
人は、いつ障害を持つかわかりません。
それは病気や事故によるものかもしれませんし、健康である人も、歳を取ると共に何かしらの障害がある人になり得るのですが、それに気づいていない人たちが大勢いるのです。
この映画は、過去の東日本大震災を描きながら、すべての人にいずれ訪れる、未来の有り様をも描いています。
私はこの「星に語りて~Starry Sky~」を、一人でも多くの人に観てもらい、その真実を知っていただきたいのです。
・脚本 山本 おさむ(やまもと おさむ)
人間や社会について
地域に発信していただければ
最初に、この作品のために取材に応じ、様々な体験を語って下さった現地の方々、支援者の方々に御礼申し上げます。
しかし映画の長さには制限があり、せっかくお聞きしたすべてを入れることができず、申し訳なく残念な思いもあります。
シナリオ作りは、たとえればジグソーパズルを作るようなもので、取材や資料から得た事実はジグソーのひとつひとつのピース(小片)に相当します。そのピースにアレンジを加え、フィクションでつなぎ合わせて、全体としては「象」の絵を描いたり、「白鳥」の絵を描いたりする作業です。
今回はあの大震災を題材とするという事でシナリオ担当者として緊張もし、当事者の声を出来るだけ反映すべく改訂に次ぐ改訂を重ね、予定の期限を大幅に越える事になりましたが、なんとか決定稿に漕ぎ着け松本監督にバトンタッチできました。
映画を観ていただいた方々が、更に自分なりの絵を描き、災害について、障害のある人について、人間や社会について地域に発信していただければ幸いです。
*映画内容の紹介については、「星に語りて | きょうされん」の公式ホームページからの掲載の許諾を頂きました。
また、映画ノベライズとして、「星に語りて副書名Starry Sky
著者名 山本おさむ原作 広鰭恵利子文 きょうされん監修」として
汐文社 2019年10月に書籍出版されており、サピエ図書館「音声DAISY に、登録もされています。
●すすめる会映画上映会スケジュール
「星に語りて」〜 Starry Sky〜
2011年 3月11日 東日本大震災、障がいのある人と支援者の物語
上映会 日時:8月29日(金)14時~(音声ガイド・字幕付き) 18時~(字幕付き) ( 各60名)
8月30日(土)9時45分~(字幕付き) (60名)
上映会上:西東京市民文化プラザ4F
鑑賞チケット代:協力金として当日 \300 をお願いします。
いずれも、入場に定員があります。鑑賞には事前予約が必要です。
予約は、市内の西東京市掲示板80か所や公共施設に「チラシ掲示」がされており、そこに QRコード からスマホで申し込むか、掲載の問い合わせ先にお電話下さい。それぞれ、先着順となります。
または、ポスターからの申し込みに不便な方に置かれては、視覚障害者協会で、音声ガイド付き上映の 8月29日(金) 14時~の一定枠を確保しますので、野口までご連絡ください。(電話番号 0422-77-7653 8月11日(祝)までとします。)
なお、この事業は、西東京市社会福祉協議会「令和7年度 地域福祉活動助成金」を活用して開催するものです。
♡今月号の巻頭では、昆虫の「蝉」について書きました。
最後の所で、「空蝉(うつせみ)」に触れました。夏の季語ではありますが、その抜け殻の姿に、古くから「虚しい(むなしい)さま、儚い(はかない)さま」の例えとして使われてきました。
蝉は、地中の中に数年の用ちゅうとして過ごし、成虫になってからは数日の命として一生を追えます。
成長への脱皮した抜け殻がうつせみですが、脱皮後の命は数日。一所懸命に鳴く蝉の声に、「頑張れ!」と応援したくなります。
♡視覚に関して何らかの障害や不安をお持ちの方、支援活動をとお考えに賛同頂ける方、是非、協会会長(野口)までお声がけください。
そして、協会が当局への福祉施策への要請や、皆様一人一人が困っていることや、他の方にもお知らせできる情報などの交換の場に成れば幸いです。
毎月、図書館からのハンディキャップサービスの「情報ほっとライン」に音訳でのお知らせと、印刷版を窓口カウンターに置かせて頂いています。
また、市の障害福祉課のホームページに「市内の福祉関係活動団体」として掲載頂き、社会福祉協議会のボランティア活動センターへの登録と、西東京市が運用している「ゆめコラボ」にも、登録しています。
■今月は、西東京市視覚障害者協会 会長の野口がお送りしました。