2025年6月号(vol32)
「西東京市視覚障害者協会からのお知らせ(情報ほっとライン)2025年6月号 通巻32 」をお送りします。
■白杖と雨傘とで両手が塞がり、誠に不便な外出になる梅雨のシーズンは、「少々、おっくうな気持ち」になります。
そうは言っても、稲作には大事な雨ですので、恵みの雨となって、令和の米騒動が続かないように、豊作を願いたいです。
ところで、このような雨の季節の6月を日本の古来の暦として、「水無月」と呼ぶことは、皆様ご存じかと思います。
本来は雨の多い季節で、田んぼにも満々と水が張られていて、「水乃月(みずのつき)」とよんだのが、「乃」の部分が訛って、「みなづき」となったそうな…
ところで京都には、6月の暦を指す「水無月」と呼ぶ和菓子があるのをご存じでしょうか?
そして、特に珍しいのは、6月の末のみに食するとされる、一年の内一日限定の和菓子なのです。
(関西では、今ころになるとお店に並んではいますが…)
平安の時代、京都のやんごとなき方々は、1年の丁度半分を迎えた6月末に「無病息災」を願って、真冬に氷室に保存していた氷を取り出して食する習慣が有りました。
大変に貴重な氷ですから、庶民には届きません。
そこで、氷に似た菓子を生み出したのが、「水無月」と呼ぶ季節限定のお菓子なのです。
見た目は、真上から見ると、直角三角形で高さが1寸ほどの外郎(ういろう)で出来ています。
角が付いているのが、氷のかけらを表しており、上には魔除けを意図して、小豆を散らしています(豆が魔滅に通じる処から?)。
厳しい猛暑を前に、氷に似せた菓子を食べ、夕刻には近くの神社に萱藁で作られた「知の輪潜り」に出向いて夏越の払いを済ませます。
翌日月が明ければ、京の街角に「コンコンチキチン♪ コンチキチ♪」の音色が聞こえ始め、猛暑と共にひと月かけての祇園祭の始まりです。
暦は「穂含月(ほふみづき・稲が含む月と書きます)」に変わり、田の稲に花が咲き、暑い気温の下で実が詰まり始める季節となります。
では、今月の話題は、
1) 西東京市の重度心身障害者(児)・難病患者等日常生活用具給付品目に新たに、「視覚障害者用温湿度計(音声式)」が対象となりました。
2) 西東京市視覚障害者協会も団体として参加している西東京市障がい者福祉をすすめる会の2025年度総会が催されました。
の2件の話題をお送りします。
▼ 1) 西東京市の重度心身障害者(児)・難病患者等日常生活用具給付品目に新たに、「視覚障害者用温湿度計(音声式)」が対象となりました。
先月、市報(5月1日号)8面に、表題の記事が掲載されていたのに気が付かれたでしょうか?
皆様も感じておられるかと思いますが、昨今の夏は地球温暖化の影響で猛暑が続き、生活環境が様変わりしました。
終日の暑さに、エアコンなどを活用して適切な温度管理を忘れるうと、命まで落としかねません。
特に高齢者には、自身の体温と、環境の温度に対する管理がうまく行かない方が増えていると言われています。
また私達の様な視覚障害者では、眼で温度計、湿度計を確認することが困難な者がいます。体感だけでは、適切な状況判断ができない場合が生じます。
全盲や細かな文字を見ることの困難な視覚障害者にとって、必要な計測値を、リアルタイムに音声で伝えてもらえると大変ありがたいのです。
勿論、猛暑の際も、凍える寒さの時も、室内の温湿度が分かることは、生活のクオリティを良くする情報になります。
今回、日常生活用具の品目に追加された、「視覚障害者用温湿度計(音声式)」の要件に該当しそうな製品を調べてみました。
まず、障害福祉課の日常生活用具についての説明から、要件を示しておきます。
・用具名:視覚障害者用温湿度計(音声式)
・基準額:5,000円
・対応年数:5年
・性能:視覚障害者が容易に使用し得るもの 音声で温湿度を知らせる機能を有するもの
・対象者:原則として、18歳以上の身体障害者手帳の交付を受けた者で、視覚障害の程度が1級又は2級の方(視覚障害者のみの世帯及びこれに準ずる世帯に限る。)
となっています。
購入をお考えの方は、まずは、製品カタログや見積もりなどを用意して障害福祉課に事前相談をして下さい。負担額については日常生活用具の取り扱いに準じます。
では「温湿度を音声で案内する製品」の条件で、視覚障害者支援機器を扱っている「日本点字図書館(新宿区)高田馬場」と「日本ライトハウス(大阪で日点と同様の活動をしています)」の用具販売部署から要件に合いそうな商品の候補を探してみました。
「温度 湿度 音声」をキーワードにして検索すると、以下①②のタイプの製品が検索されました。
①にゃんこ計 ミケネコ
手のひらに載るサイズのネコの形をした、音声と光でお知らせする温湿度計の「おもちゃ」です。
適切な温度、もしくは湿度の範囲を超えると、「警告のお知らせ」を呼びかけてくれます。また、適時、温湿度を確認したい場合は、頭をなでてやると、その時点の温湿度を知らせてくれます。
ときどき、独り言を話したりしますが、光センサーが付いているので、夜間の消灯時には、静かにしています。
販売価格3,300円(税込)
過去の情報ホットライン(2022年7月)で、野口が使っている温湿度計として紹介させて頂きました。
温湿度の制度としては、十分な範囲と感じていますが、製品分類では「おもちゃ」となっています。
現在も、適切な温湿度の範囲を外れると、ニャゃん子声で「温度をさげて、湿度はこのままで」や冬には「温度をあげて。湿度をあげて。」など元気に警告してくれています。
②「GRUS音声見守り温湿度計」
こちらは、おもちゃでは無く、正式な「温湿度計」として、また、新製品として紹介されています。
本体正面の右下のボタンを押すだけで現在の環境レベル、改善対策、温度、湿度を音声と光でお知らせしてくれる便利でシンプルな操作の温湿度計です。温度や湿度が危険な状態になると、自動的に教えてくれる「みまもり機能」がついています。
光センサーは付いていないので、夜間を通して見守り機能が働いています。
「熱中症や季節性インフルエンザ対策にもお使いいただけます。」とうたっています。
販売価格: 4,950円(税込)
日本点字図書館では、取り扱い説明の音声CDが、追加提供されます。
電源にUSB給電が使用できます。給電用USBケーブルは付属していますが、電源コンセントは付属していません。コンセントは日点で購入するよりは、家電店などで購入するのが思い切り安価です。
また、単4電池2本でも動作し、概ね1年ほどの期間の動作が可能です。
販売元のホームページを参照すれば、更なる商品の開発目的、機能紹介をご覧いただけます。
取り扱い説明を音声で紹介、動作の様子を画像で説明もされています。
(検索キーワード「温湿度計 GRUS公式サイト」を入力)
事前にそれぞれの品目が、「日常生活用具制度」に該当するかについては、
障害福祉課の窓口にて、申請者からの相談内容や製品の詳細な性能等を確認した上で決定されます。
日常生活用具制度に該当しない方、あるいは制度を利用せずに購入をお考えの方には、
通販サイトで検索すると、若干、安価、送料不要という所も見つかります。
皆様に置かれても、他のお薦めの製品が見つかりましたら、情報共有として、お教え下されば、次の機会に紹介できると嬉しいです。
以上、「視覚障害者用温湿度計(音声式)についてを、終わります。
▼ 2) 西東京市視覚障害者協会も団体として参加している西東京市障がい者福祉をすすめる会の2025年度総会が催されました。
これまで、情報ほっとラインを介して、「西東京市障がい者福祉をすすめる会(以下、すすめる会)」を主催とする催しを紹介して来ました。
例えば、秋の「スポーツのつどい」、「市民文化祭」、初春の「つなぐみんなの笑顔での発表会」などの集い関係、「防災に関する障害者問題」、「障害者の65歳の壁問題」の学習会が、挙げられます。
情報ほっとラインをお聴きの皆様、西視協の会員の皆様にも、催しに参加下さったこと、すすめる会の副会長・西視協会長としてお礼申し上げます。
さて、その2025年度総会の様子ですが、
先月、5月18日(日)に、障害者総合支援センター「フレンドリー」での開催でした。
市長・教育長・福祉関係部課長など市関係者、
10数名の都議・市議の来賓、及び、支援者の皆様、すすめる会関係者で、開場をいっぱいの賑わいの参加者でありました。
来賓の皆様からの、温かい挨拶、総会では2024年度の報告、2025年度計画、すすめる会参加の各団体の代表挨拶と、議事進行がされました。
議事終了後には、来賓の皆様から、西視協への個別のお声がけも頂きました。
今年度の活動計画も、市内の障害当事者、作業所、施設の利用者や運営者の誰もが参加できる企画として、始めに紹介した「つどい」と、「学習会」は、更なるバージョンアップして開催します。
学習会に関連して、今年度は、東日本大震災が発生の後、障碍者施設での出来事を記録した映画「星に語りて」上映とその出演者を招聘して講演を頂く計画も進めています。
この他、2024年度には「B方就労施設の連絡会」を立ち上げました。今年度は「障がい者へのグループホームの連絡会」を立ち上げる予定です。
一人暮らしの障害者が増えているかと思います。障害者福祉の充実の為に、活動を広げて参りたいところです。
最後に総会でも確認された、すすめる会の基本方針を紹介しておきます。
「 この会は、1983年4月10日結成以来次の基本方針に基づいて活動をすすめています。」
・ 基本方針
◆ この会は、障がい児・者およびその家族組織、ボランティア団体および市民有志による自主的に結成された連合組織です。
◆ この会は、障がい者の実態と福祉について、市民の関心と正しい理解を広げ、障がい者の福祉の向上をはかります。
◆ この会の運営と活動は、加盟する団体・個人の自発性・自主性を尊重し、お互いに閉鎖性を戒めながら、配慮と親愛のもとに円滑にすすめます。
♡4月号の「関東・関西の桜餅」の話題に続いて、今月号では、6月の和暦名に因んで、京菓子「水無月」の話題を紹介しました。
野口が都内に越してきて、この菓子が無いことを知りました。京都からこちらの百貨店に出店を出されている店を見つけ、季節限定(6月末)には、販売されると聞いてからは、安心して求めることができる様になりました。
皆様も、扱っているお店を見られたら、是非食してみてください。食する30分前頃に、冷蔵庫で冷やして食べると、冷たさもちょうどいい加減になりますヨ!
♡視覚に関して何らかの障害や不安をお持ちの方、支援活動をとお考えに賛同頂ける方、是非、協会会長までお声がけください。
そして、協会が当局への福祉施策への要請や、皆様一人一人が困っていることや、他の方にもお知らせできる情報などの交換の場に成れば幸いです。
毎月、図書館からのハンディキャップサービスの「情報ほっとライン」に音訳でのお知らせと、印刷版を窓口カウンターに置かせて頂いています。
また、市の障害福祉課のホームページに「市内の福祉関係活動団体」として掲載頂き、社会福祉協議会のボランティア活動センターへの登録と、西東京市が運用している「ゆめコラボ」にも、登録しています。
■今月は、西東京市視覚障害者協会 会長の野口がお送りしました。