2023年6月号(vol13)

(令和5年6月 通巻13 の西東京市視覚障害者協会からのお知らせです。)

例年、梅雨の期間が短くなっているのではないでしょうか?それにも関わらず、六月のひと月の雨量は年々多くなっている様に感じます。梅雨前線に代わって線状降水帯の発生による「想定外の大雨」の災害のニュースを聞くことも増えて来た気もします。
この原稿を書いている時期にも例年より早い真夏日や、強烈な台風発生の気象情報があり、今年も夏の異常気候を心配しています。
しっとりとした日本の梅雨の感覚はどこへ行ったのでしょう。

さて、今月の話題は、大雨の災害時の対応にも関係する話題として、
1)防災に関する学習会。 西東京市危機管理課に依頼しました「出前講和」の案内
次に、先般、障害者手帳で第1種として、同行者すなわち介護者と鉄道を利用する際のICカード式のタッチ決済が便利になったことを紹介しました。今回は、
2) 障害者手帳を有する者の割引運賃の適用に関するマメ知識
と題していくつかの事例を交えた情報を紹介します。

1)防災に関する学習会。 西東京市危機管理課に依頼しました「出前講和」の案内
情報ほっとライン3月号では、東日本大震災を忘れてはならないと願って、私たちと同じ視覚障害者の皆さんが体験した出来事を集めて紹介しました。
具体的には、「自宅から避難所の出来事」、「避難所で視覚障害と判ってもらえなくて困った体験」、同じく「避難所で情報入手に困ったり、精神的にまいったこと」などを列挙し、
「避難所での対応してもらう対策事例」や「市などの公な機関が備えている対策」、災害に備えて自分で用意しておく対策」などなどを紹介しました。
今回の学習会は、防災全般を対象とした内容で、西東京市の危機管理課の職員の方をお招きして市の防災体制についてお話をお伺いいたします。
市内の障害者団体や障害児の親の会、作業所・事業所にも案内しています。
テーマは、[障がい者その家族にとって、地震や大雨などの災害時にどうしたらよいかは大きな心配事です。]としています。
・自宅で過ごす場合、だれかサポートをしてくれるのだろうか?
・福祉避難所ってなに?
・避難所が設置されても障がい者へのケアの体制は整っているのだろうか?
・孤立してしまったらどうしよう。
など疑問や不安が一杯です。
質疑応答の時間も取っていますので、気になること、不安な事を聞いてみましょう。
日時:2023年 7月1日(土)10時半 ~ 12時
会場:田無総合福祉センター 視聴覚室
主催:西東京市障がい者福祉をすすめる会」ですが開催の手配を視覚障害者協会の野口が進めております。皆様のご参加をお願いします。
お問い合わせは、野口(0422-77-7653)までご連絡下さい。

次の話題です。
2) 障害者手帳を有する者の割引運賃の適用に関するマメ知識
この話題は、昨年、野口が参加した都盲協の学習会での話しから始めます。

毎月、東京都教育委員会主催で視覚・聴覚障害者に向けた学習会やイベントの企画が提供されています。開催の情報は東京都が提供しているデイジー等の録音盤の広報の先頭で聴くことができます。(録音盤広報をご希望の方は、東京都政策企画局戦略広報課 03-5388-3093 までご連絡ください)
昨年11月に開催された視覚障害者向け教養講座「テーマ 旅で人生を豊かにしよう~視覚障害者のための旅行講座~」に参加した際の話の一つです。
ここでは、旅慣れた神奈川の視覚障害者協会の方がコーディネーターをされて話が進みました。
会場のある方が次の質問をされました。

「旅行に良く出かけます。個人的に鉄道などを利用して切符を購入すると、障害割引が利用できるので助かっていますが、バスツアーでは割引がありません。どうしてなんだろうか?」と話されました。
ここで、周りからも「割引して欲しいよねぇ」と言う声もありましたが、ほっとラインをお聴きの皆さん、どう思われますか?

この話題について、様々に意見がありました。まとめますと、
「定期観光バスの場合は、障害者割引運賃が設定されている場合が多いと思われる。しかしツアーは、他人同士での集まりとしての団体旅行になるので、ツアー全体の経費を参加者に割り振って料金が決まるでしょう。従って、個々人の運賃や料金は設定は難しいだろう。」
「また定期観光バスでも、必ずしも半額になならない場合がる。そこに、食事があったり、入場料金などは、半額にはならず、すべてを半額にできない。」
例として、はとバスを見ると、コース番号がAと Bで始まる定期観光コースには、子供料金と共に障害者割引の設定があります。他のコースでは、ツアー扱いとなるのでしょう。割引は紹介されていません。と言うことで、地方への旅行の際、現地の定期観光バスを利用される場合は予め聞いてみることが良いでしょう。
以上のような話に盛り上がりましたが、他の乗り物について調べてみましたので、今回の豆知識として紹介します。

前提は、障害者手帳を有していること。まずは普段、利用することが多くてご存じとおもうものから。
路線バスや高速バスでは、運賃が半額になります。しかし、西東京市のコミュニティバス「花バス」は、 \150 を \100 となっています。お隣の武蔵野市の「ムーバス」は、そもそも \100 で割引はありません。
なお、鉄道会社運賃割引欄が第1種となっている場合、同行援護や家族など介護者として同行している者も同じ割引を受けられます。
鉄道の場合は、少し条件が付き第1種では、介護者の同行がある場合は、本人と介護者が半額となりますが、単独利用の場合は第2種を含め、100km を超える距離からの運賃からが半額となります。しかし、西武鉄道では、50km を超える運賃からとなっています。田無駅からだと正丸駅以遠、ひばりが丘駅からだと芦ヶ久保駅以遠になります。

次に、関東近辺からの長距離フェリー航路について電話取材などを行い調べてみました。5社の航路がありました。
商船三井フェリー(大洗港 から 苫小牧港)、太平洋フェリー(仙台港 から 苫小牧港)、新日本海フェリー(新潟港、秋田港、苫小牧港、小樽港、敦賀湊を結んでいます)、東京九州フェリー(横須賀港 から 新門司港)、オーシャン東九フェリー(有明港 から 徳島港 経由 新門司港)です。
いずれも、車無の乗船とします。障害者割引があり、第1種の場合は介護者も運賃が半額となります。
バスや鉄道と異なるところとして、様々な優等船室タイプがあり、若干の条件がありますが上位の部屋でも半額で利用できる様ですので、利用の際はフェリー会社にお尋ねください。
また、横須賀港の航路を覗けば、バリアフリータイプの部屋が用意されています。有明港の航路では、バリアフリールームの料金は不要です。
関西では、大阪や神戸の辺りの港から瀬戸内海航路など九州や四国方面への大型フェリーが多くあります。新しいフェリーにはバリアフリールームが設定されて来ました。また、等級に関わらず、半額の運賃適用が多い様に思います。
これら以外のフェリーや船便では色々で、上位の船室を使う場合、鉄道のグリーン車両利用の様な通常料金を必要とするものや、何れの優等も半額になるものが在るようです。
観光船や川下りでは、遊覧船では5割引が多いですが、秩父の瀞峡川下りでは1割引きでした。

次に、航空路の例を紹介します。
日本航空(JAL)の障害者割引チケットの種類は複数の種類がありますが、介助の同行者に親族と言う条件が付き、20% の割引が適用されます。
全日空(ANA))の障害者割引は空路別に運賃設定になっているので、事前にチェックが必用です。
JAL も ANA も、早割の方が安いことが多いと思われます。
西東京市に近い調布飛行場を使っている新中央航空株式会社(調布から大島・神津島・新島・三宅島方面)では、繁忙期を除き、おおむね 30% の割引となっています。

最後に付け足しますと、タクシーでは走行メータ、料金の 10% を引いてもらえます。

この様に、乗り物によっていろいろと割引が適応されていますが、元々は、戦後の間もない頃、多くの身体障碍者への福祉施策として、昭和24年12月、「身体障害者福祉法」が制定されたことに伴い、当時の「国有鉄道運賃法」についても改正がなされ、昭和25年2月から障害者割引が実施されたのに始まります。
他の鉄道会社も、これに準じて障害者割引を設け、他の交通関係は法律で決められたものではありませんが、「国有鉄道運賃法」の趣旨に準じて運用されたものと思います。
国鉄は解体されてJR に民営化されて法律は無くなりましたが、各 JR社の「身体障害者旅客運賃割引規則」として引き継がれています。

以上をもちまして、今月の話題とします。野口がお伝えしました。
なお、先月にお知らせ致しました様に、この情報ほっとラインが届きます前後、6月11日(日)に、西東京市視覚障害者協会の定期総会が開催されています。次号で、様子を御伝え出来ると思います。