2023年3月号(vol10)

令和5年3月 通巻10 の西東京市視覚障害者協会からのお知らせです。

情報ほっとラインをお聴きの皆様、ご機嫌如何でしょうか?まだ、桜の話題には、少し早いかなと思うところですが、あと2、3週間もすれば、近隣の桜名所の満開便りを聞くころになっていると思います。
、東京の桜は他の地域と比べて早いですね。ややもすると、4月に入れば花吹雪となって散り始めます。京都で勤めていた野口の記憶では、1週ほどは早い様に感じます。
桜が咲くころは心ウキウキの季節ではありますが、3月と言えば、忘れてはならない記憶として「東日本大震災」があります。特に今年は、多くの方々の13回忌の法要を迎えた年でもあります。心からご冥福をお祈りします。

今月はこの東日本大震災時の視覚障害者の体験談を今後に伝えるべく、掘り起こしてみようと思います。但し、あえて明るい話題や感動する話では無く、「困難に陥った話」を取り上げます。
理由は福祉の支援や周辺の方々に助けていただけることも有ろうかと思いますが、最悪も覚悟しなければならない可能性が否定できないこと、いつ起こるかわからない災害に備えることを考えておくためです。
震災経験者の体験談を検索したり、雑誌の月刊視覚障害から集めました。

他に、「視覚障碍者向け機器展示会」と「西武鉄道の駅員無人化」の話題を御伝えします。

●では始めに、震災時の体験について。
・自宅から避難所へ。
家屋が崩れたり、家具に挟まれたりして、身体の状態がどうなっているかわからなかった。
地震直後に室内の足元が散らばっており、足を踏み出せなかった。
避難するさいにも、外の様子がこれまでと異なって、位置が判らなくなった。
・避難所で白杖を失ったり、持ち出せなかった際、「視覚障害者」だとは気が付いてもらえない。
外見は一般の避難者と変わりがないので、そのつど障害を伝えねばならなかった。
目線は合わないかも知れないが、会話すると相手の方向を向いてしまうので、見えているのではないかと疑われてしまっていた。
共同作業を呼びかけられても、何もできないことが辛い。
年齢的に若いと見られている時、怠け者と見られるのがつらい。
・避難所の様子がつかめない。
どんどんと増えてくる避難の人たちにより、状況が変化するので、タイムリーに状況把握できない。
トイレなどへの移動経路が変わるので、たびたびの移動を助けてもらうのが心苦しくて、水分の我慢したりして体調を崩してしまった。
・掲示物による情報を受け取ることができない。
避難物資の配給案内・伝達事項を知るすべが、声で伝えてもらえないと判らない。
新たな災害情報や、安否確認の情報が判らないし、たびたびだと周りの人に聞き辛くなった。
・こんな事例も
パンや支援物資配給時に「こっちに集まって下さい」といわれても「こっち」がわからなく、あきらめモードになった。
学校の避難所で断水の為トイレの水が無くて、プールの水を運んで流すルールになったが、自分にはできないので困った。
プライバシーを守るすべが判断できないので不安な状況になった。

では、どのような対策があるでしょうか?
・最も近い避難所を知っておく。災害後に福祉避難所が開設されたときは移動を申し出る。
・普段からご近所、移動支援事業所など、安否を気遣ってもらえる知人を得ておく。
・避難所では視覚障害であることをアピールするすべを用意する。
例えば、スカーフや風呂敷などを使って、そこへ「目が見えません、助けが必要です」と大きく書き、身に付けておく。
・できるだけトイレに近い安全な場所を提供してもらう。
・掲示物を設置する場所に、視覚障害者が居ることや情報を伝えて欲しいことも貼りだしてもらう。

公としての対策は…
・行政を含む災害時の初期行動の備えとしての行動指針の確立を行っておく。
・視覚障害者に限らず、障害者・高齢者を平時の防災訓練に参加を促し実際の行動や対策を把握、確認しておく。
・一人で避難行動のできない障害者に対して、支援時の行動計画や訓練を立てておく。
・視覚障害者が積極的に訓練に参加し意見を挙げ、周囲に当事者の存在、支援の理解を得ることに努める。

西東京市の防災関係の取りまとめは、防災・保谷保健福祉総合センターに置かれた危機管理課が担当しており、そこで避難行動要支援者に関する取組が行われていて、以下の案内がホームページに掲載されています。
平成26年4月に施行された災害対策基本法の改正に伴い、市では災害が発生した際に自力で避難することが困難な方の氏名などを掲載した「避難行動要支援者名簿」の作成に取り組んでおります。また、名簿を活用した災害時の安否確認や避難支援を行うための体制を検討しております。
市では災害時要援護者の皆様を地域で見守るため、「災害時要援護者名簿」を作成しています。
要援護者ご本人からの申請による「災害時要援護者登録名簿」は、警察署・市役所関係部署・民生児童委員・防災市民組織等と共有し、日頃の見守りや災害時の安否確認等に活用致します。
※災害時は不測の事態も想定されます。この名簿の登録は確実な支援や安全を必ず保証するものではありません。各ご家庭での災害への備えも併せてお願い申し上げます。

この名簿には、視覚障害者手帳1級・2級保有者も対象となっています。そのほかの対象者は、危機管理課ホームページをご確認ください。
尚、障害福祉課から名簿にはどの様な情報が提供されているかを尋ねたところ、「基本的な個人情報(氏名・性別・生年月日・住所・連絡先など)と障害の程度」とのことでした。
確かに、個人情報の扱いでは、あまり詳しい情報を伝えることはできないとも思いますが、実際に災害が生じたときには、「当事者の家族情報、支援者情報、障害の補装具や器具、医師などの連絡先、などなど」の情報が不可欠でしょう。
これについては、それぞれが危機管理課に任意に提出する「西東京市避難行動要支援者個別計画」という申請書が用意されています。危機管理課のホームページか窓口で入手できるようです。
また、先の名簿対象者には、ある程度の枠に分けて、年度ごとに順次の案内を行っているとのことでした。(と言うことで、未だ、見たことの無い方がおられる様です。)
そこには、「私は災害救急対応の目的として、この個人情報を、市の避難支援関係者に提供し、平時の見守り及び救急災害時の支援活動等に活用することに同意します。」
との下で、情報を提供し、変更も自らが申請で更新する体制となっています。
但し、この提出が、完全な支援を保証するものでは無いことも但し書きされています。

また、東京都のホームページには、
目の不自由な方のための防災マニュアル
防災のことを考えてみませんか
(目の不自由な方のための災害時初動行動マニュアル)
がありますので、閲覧可能な方は、是非目?を通して頂ければ、と思います。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shinsho/saigai/saigaimanual/menofujiyuu.files/Bousai10.25-2.html

以下に目次を紹介しておきます。
1 大規模な災害が起こると目の不自由な方はどんなことに困るのでしょうか
2 支援してくださる方へお願いしたいこと
(1)日ごろの支援について
(2)誘導(移動の手伝い)する時
(3)避難所で
3 目の不自由な方へ
(1)日ごろの備え
(2)災害が起きたら
a 地震が起きたら
b 火災や津波が起こったら
(3)避難所で
4 災害時に役立つ情報
(1)ヘルプカード(防災カード)
(2)見え方説明カード
(3)避難セット
(4)非常食などの備蓄
おわりに(大切な命を守るために)

ご承知の通り、私たち日本に住んでいると、地震・台風・大雨、関東では火山についても、いつ自然災害を受けるか分かりません。建物の耐震化も必要ですが、いざということを予測しておく必要はあるでしょう。
防災に関する対応に限度は無いと思いますが、覚悟を持って生きるだけでなく、障害のハンディがあっても、助かるすべを意識して暮らしたいと思います。

視覚障害者協会も参加している「西東京市障がい者福祉をすすめる会」では防災に関する講演会を企画・計画しています市内の障害関係の団体や障害当事者の方々にも声を掛けて実施したいと思いますので、内容が定まりましたら、お知らせします。

次に、「視覚障害者向け展示会」の予定を紹介します。
ここ数年、コロナの影響で、サイトワールドの様な大規模な展示会が開催されていませんが、
西東京市から、便利な西武池袋線の練馬駅に側近の会場で開催されます。

「第32回 AMEDIA FAIR 2023」
開催日時:2023年4月8日(土) 11:00~16:00
会場:練馬区立区民・産業プラザCoconeriホール
(東京都練馬区練馬1-17-1 3F)
ACCESS:西武池袋線・都営大江戸線の練馬駅から直結でアクセスが良い会場です。 練馬駅北口徒歩1分

現在の出展企業は、視覚障害者支援機器会社などで18社となっています。
また、産業イベントコーナーにて、乙川利夫さん のギターミニコンサートも予定されています。
2020年から日本スペインギター協会主催日本スペインギター音楽コンクール挑戦
2022年マドゥーロ賞受賞
最新情報・出典製品情報については、アメディアのホームページを参照ください。
https://www.amedia.co.jp/event/amediafair/index.html

今月は、野口がお伝えしました。