2023年2月号(vol9)

令和5年2月 通巻9 の西東京市視覚障害者協会からのお知らせです。

情報ほっとラインをお聴きの皆様、ご機嫌如何でしょうか?
今月の話題が届くころには、寒い日はともかく、晴れて風の弱い日の陽だまりが暖かく、春が近いと感じる日が多くなっているだろうと思いながら原稿を書いています。
温かさを感じる日には、健康の維持と季節の移り変わりを楽しもうと、ウォーキングに励んでおります。
目が見えない私には、小鳥のさえずりやどこからか香ってくる梅の香りが春を見つけた気持ちになり、元気の糧になる気がします。
皆さんは、春を何から見つけるのでしょうか?

さて、今月の話題は、先月の情報ほっとラインで取り上げた「西東京市障害福祉課で進められている「障害福祉基本計画」へのヒヤリングに答えた件」の続きをお伝えします。
先月の原稿を書いていた時点では、ヒヤリングの前段階で、障害福祉課から予めのアンケートを返した直後のタイミングでした。そのアンケート回答内容をベースに、直接ヒヤリングを実施したいとの依頼があり、1月16日(月)に面談形式でのヒヤリングが行われました。
視覚障害者協会から、三原会長と野口、ほか2人の4人で出席しました。

さてアンケート回答内容、ヒヤリングの様子をお伝えする前に「障害者基本計画」と、それに付随する「障害福祉計画・障害児福祉計画」について解説します。

障害者基本計画の根拠となる法律は、障害者基本法・障害者総合支援法・児童福祉法の3つです。
まずは、障害者基本法に基づき、内閣府が障害者基本計画を作り、それに基づいて、各都道府県も、市町村も同様に基本計画の作成を行うことになっています。計画期間は10年です。
続いて、それに合わせる形で、障害者総合支援法や児童福祉法に基づいて、厚生労働省が基本指針を定めます。基本指針に基づいて、都道府県や市区町村は、障害福祉計画・障害児計画を作ります。
従ってヒヤリングへの正式な依頼文章は、「西東京市障害者基本計画及び第7期西東京市障害福祉計画・第3期西東京市障害児福祉計画策定に伴うヒアリングの実施について(依頼)」となっており、ヒヤリング開始時に以下の説明を受けました。

今回、令和 6 年から開始する 3 つの計画を同時に見直すこととなっています。
「障害者基本計画」は障害者基本法が施工されてから、10年単位で立てられており、次期令和6年から令和15年の障害福祉施策を進めるための理念や基本方針を定めます。中間の5年ごとに見直しが有ります。
「障害福祉計画・障害児福祉計画」は令和6年度から令和8年度の間の福祉サービスの量と確保方策を定める計画となります。

なお、予めヒヤリングの前に資料として現在の西東京市における障害者基本計画の概要と障害福祉計画・障害児福祉計画の重点推進項目が届けられていました(それぞれの詳細は、西東京市の障害福祉課のホームページから参照できます)。
また、以下の次期計画策定に向けてのポイント3項目が示されていました。
ポイント①
西東京市では人口の増加や社会認知の高まりに伴い、手帳保持者が増えている一方で、一部では団体加入者が減少しています。また、新型コロナウイルス感染症による社会環境の変化により、積極的なコミュニケーションの機会が減少しています。
⇒ 新しい生活様式の中で「障害への理解」を促進する場はあるか?
障害のある人が地域で生活する上で市民同士の相互の理解と協力は不可欠であることから、難しい社会環境の中でも、「障害」についてお互いが理解を深め、コミュニケーションをとることによって「安心して生活できるまち」を実現していくことが必要です。
ポイント②
日中活動に対する多様なニーズに対応する支援のバリエーションが不足しています。
⇒ 地域で安心して暮らしていくために、西東京市に不足している支援は何か?
地域共生社会の実現に向けて、障害の有無に関わらず、地域の中でいきいきと活動できる環境を支援していく必要があります。地域のニーズを考慮して、障害のある人が地域の中で安心して暮らせるための支援を検討していく必要があります。
ポイント③
令和 6 年度から令和 15 年度までの 10年間の障害者基本計画を新たに策定する中で西東京市として重点的に取り組むべきテーマを定める必要があります。
⇒ 次期計画を策定する中で西東京市として重点的に取り組むべきテーマは何か?

以上のポイントが示されたうえで意見交換の初めに、次の質問が投げかけられました。
① 新しい生活様式の中で、「障害への理解」を促進する場(積極的な外出やコミュニケーションを行う場)を持つことはできていますか。
また、近年の会員数の動向(会員数の増減、重度者の増減など)や団体としての団体未加入の方とのつながりや地域との交流について教えてください。
② 地域で生活する上で、西東京市に不足している支援や障害福祉サービスは何だと思いますか。
③ 次期計画において、西東京市が重点的に取り組むべきテーマは何だと思いますか。
と前置きの説明が長くなりましたが、まずは、ここまでで障害福祉課からの依頼をご理解いただけたと思います。

では、三原会長から皆さんへヒヤリングの様子をお伝えする内容です。
「市当局から質問されたことについて、次のように回答をしました。」

問: 貴団体は、最近においてどのような活動をされていますか。
・会員との対面での主な活動は、新型コロナウイルス感染症拡大のために、できておりません。
・集まって活動を行う場合、視覚障害の為に同行援護や家族の支援が必要となります。
人数が多くなり、施設利用人数の制限があったり、同行援護対応事業所への依頼に人数を揃えていただくのに困ることがあります。
・理事・役員の会議・連絡は、電話会議、メールにてやりとりを行っています。
・広報活動として、図書館から朗読サービスのひとつ「情報ほっとライン」に協会のコーナーを設けていただき毎月情報提供しています。併せて、ペーパバージョンを用意しています。
・一般の市民の皆さんへの啓蒙活動として、街角での視覚障害者への支援を呼びかけるリーフレットを作成し、市民参加のイベントなどで配布しています。

問: 現在、活動や生活の中で困っていることはありますか。
・一人や視覚障害者同士で外出する場合に、誘導ブロックが少なく、例えば、駅から市役所へ行く場合、横断歩道に信号がなく危険を感じます。
・鉄道利用時に市内駅にホームドアがなく危険だと感じます。
・田無庁舎に市役所の機能がまとまると、保谷地域の障害者は交通の便が悪いために不便を感じています。
保谷地域から、田無地域間の移動について、バスでは30分に1本しかなく、改善を希望します。

問: 活動に関して、どのような支援を期待していますか。
・デジタル化も含めて情報提供を充実してほしいと思います。
・子供から大人まで市民が助け合う共生社会を目指してほしいと思います。
・10年計画では、視覚障害者のための入居施設(グループホーム)や介護施設(デイケアー事業所)などが必要になると考えます。
例えば、視覚障害固有のサポート設備として、点字での案内や、通路の工夫、風呂設備、集団での行動に独自の支援が求められます。高齢化が進む中で取り残されないように計画していただきたい。

問: 窓口利用について、不都合や不便を感じることはありますか。
・聴覚障害者には合理的配慮として手話対応が提供されています。視覚障害者にも代筆代読の提供が合理的な配慮として必要です。
窓口での申請、種々の手続きにての対応で、目が見える方と同じ方法で扱われることがあります。障害に応じた対応を望みます。
・手続きの案内が職員によって異なる場合があります。地区担当の良い所もあると思いますが、障害別の専門知識を有する担当を置いてほしいです。

問: その他として。
・西東京市では通院について「地域生活支援事業での移動支援」を利用することになっています。
この場合介護ヘルパーが派遣されますが、支援に限界があり、自立支援法で認められている代読代筆に熟知した同行援護のガイドヘルパーの利用を認めていただきたい。
・日常生活用具助成や家事支援枠において、家族が同居であっても日中独居生活を余儀なくする者へは、対応援助条件を広げていただきたい。

「ヒヤリングの後に、伝えきれなかったことが有れば、追加の意見提出機会が設けられていましたので、以下を提出しました。」

・当協会は理事・役員を一新して間もないため、会員は少人数です。
今後、会員入会を促すためにも、当協会の存在を市内在住視覚障害者に知らせることが困難なため、広報等で障害者団体の一つとして紹介していただけると助かります。
・同行援護について、当市では一か月の利用時間が40時間と決められています。社会参加のための外出に利用するには都内の他区市と比べて少なく感じます。比較検討の上、同水準となる様に希望します。
また、利用実績において、当事者の生活環境により月内で増減し、ある月では余り、ある月では足りないということがあります。足りない月に余る月の時間数を繰り越せるようになどの柔軟な対応を希望します。
・令和4年度の「障害者のしおり」に掲載されている相談事業所数は16事業所があり、その中では「視覚障害」への対応が明確に示されていません。
対応障害について(障害種別に制限が無いとの意味で「特に無し」の6事業所を選んで、相談事業所として申し込んでも「視覚障害は扱っていない」・「既に手がいっぱいで新規は受け付けられない」というのが現状です。
ヒヤリングに参加した4名中2名が市外の相談事業所、1名が探しているのが現状です。
・福祉サービスの申請にセルフプランの方法もありますが、視覚障害者には様々な面でバリアとなっています。相談事業所を通じて福祉サービスを受けれる体制づくりを整えてください。
・当事者本人が手続きしないといけないことや、事業所・専門相談員が手続きできることの情報をわかりやすく発信していただきたいと思います。
相談専門員にて手続き可能なことはしていただきたいと思います。
・支援制度が変わりつつあります。この様な変化などについて、障害福祉課窓口・事業所・当事者が情報共有する仕組みが必用ではないでしょうか?
・これからは、市当局と当事者団体とで意見交換し、手を取り合い当市が安全で安心して暮らせる街づくりをして行きましょう。

ここまでが、会長の三原からの報告です。
ヒヤリング時に交わした内容やアンケートの回答が、次期の計画に活かされることを望みますが、今回はあくまで当事者の意見を聞く場であると思われます。
最終的にどこまで反映されるかは、今後の計画立案をされる検討委員会・審議会の様なものが立ち上がり、そこで議論されることなので分かりません。
但し、市側からは「今後、パブリックコメントが行われる」との様なことも言っておられましたので、今月の報告をお聴きの皆さんも、その機会には意見を上げられることをお薦めします。
併せて、市当局に要望を出す場合、組織としての協会の会員数や活動状況が声を伝える力になります。ご賛同、ご同意頂ければ幸いです。

次の話題を野口からお伝えします。
先月お伝えしました「保谷こもれびホール」主催の、障害者に配慮したコンサート「折衷和楽四人衆コンサート」に出向きました。1月21日(土)です。
メインホールの定員は600名程との説明があり8割以上の観客が入り、盛況でした。車椅子をはじめ、多くの障害当事者が来ていた様に思います。
私自身は周りが見えないので、他にも視覚障害の方が来られていたかは、ちょっと、解らないですが…

和太鼓演奏では、ひとりで直径2m程の1台と、音色の異なる1mほどの4台の和太鼓を使って、まるでドラマーのごとく、力強いばちさばきを聞かせてもらいました。
視覚障害の観客として、舞台から響いてくる振動を体で感じることができました。
ちょうど、前日に3年ぶりに東京ドームで開催されていた「ふるさと祭り」で、秋田の竿灯祭り、青森のねぶた祭を見て来ましたが、そこでも大きな和太鼓が鳴り響いていました。いずれも、目が見えなくても体全体にリズムが伝わり、日本の伝統の和太鼓の良さを再認識しました。
津軽三味線の演奏では、その特徴である激しい場面、哀愁を感じる演奏を聴くことができました。
お座敷で優雅に奏でる三味線と異なり、ルーツに津軽地方で始まった盲目の旅芸人達が始めた門付け芸だからかと思ったり、更にその盲目の芸として同じ盲人の旅人芸の越後瞽女から繋がっていることを以前に聞いたことがあるので、同じ、視覚障害者として心に響くのかな、と思ったりしました。
(ここで、ちょっと豆知識:昭和の初め頃まで、毎年、下保谷の高橋家屋敷(現在、特別緑地保存地区)に瞽女さんが春の訪れと共に来て、周辺の家々を回っていたとの記録が有るそうです。また、保谷には宝暦9(1759)年に保谷に住み着いた瞽女さんの勧進により駒留橋(現在、フラワー通りの端に痕跡のみ)なる石橋が掛けられたという記録があるそうです。)

さて、今月も 2月25日(土)開場 13:30 メインホール で、障害者へ配慮したコンサート原田 節「20世紀前半にフランスで生まれた電波楽器オンド・マルトノ」のコンサートが予定されています。
ホールのホームページに繋がっているユーチューブを見る・聴いてみると、シンセサイザーの様な、エレクトーンの様な音色、響きににています。澄み切った音の波のような感じでしょうか?一見、いや、一聴くの価値はありそうと思います。
なお、チケットは一般1,500円に対して、障害者は介助者1名と合わせて 500円となっています。詳しくは、保谷こもれびホールにお尋ねになるか、ホームページをご覧ください。
問い合わせ:☎042-421-1919 ✉info@komorebi-hall.jp

今月は、三原・野口がお伝えしました。