2022年10月号(vol5)

令和4年10月 通巻5 の西東京市視覚障害者協会からのお知らせです。

秋の夜長を楽しむ季節となりました。少し長い小説など、朗読図書のデイジを借りて読書に耽るのもよし、耳を澄まして虫の声を聴き分けるのを楽しむもよいかも。

さて、今月は、西東京市内の障害者関係団体が集まって活動している「西東京市障がい者福祉をすすめる会」(以下、すすめる会と呼びます)からのお知らせ紹介と、
先月紹介した西武球場前駅の見学会の後記事としてお約束していました西東京市内の西武鉄道5駅の調査結果を紹介します。

始めに「すすめる会」について、ご存じの方もおられるかと思いますが紹介します。
会の基本方針として、次の内容を謳っています。
「この会は、障がい者団体・障がい者(児)の家族組織・ボランティア団体及び市民有志によって自主的に結成された連合組織です。」
「この会は、障がい者の実態と障がい者福祉について、市民の関心と正しい理解を広げ障害者福祉の向上を図ることをしています。」
「この会の運営と活動は、加盟団体・個人の自発性・自主性を尊重し、お互いに独善性・閉鎖性を戒めながら、配慮と親愛のもとに円滑に進めています。」
私達「西東京市視覚障害者協会」もメンバーとなっています。

障害者が抱える問題には、互いに共通する悩みや課題があります。改善策を目指すのに力を合わせることができます。
考えてみるに、市当局に対して福祉施策の改善を求める際に、力強い理解者、仲間となるのではないでしょうか。
すすめる会の活動については、インターネット上にフェイスブックが掲載されていますので、ネットが利用できる方は、ぜひご覧ください。
また、「ノーマライゼーション」と題する会報誌を年に4回発行しています。公民館などに置かれていますが、視覚障害者には気が付かない可能性もあると思いますので、今回は最新の会報誌に掲載された記事の2件について一部を引用して紹介します。

1件目.都議会議員との懇談会を開催した報告です。
西東京市選挙区から選ばれた都議会議員の桐山ひとみ(都民ファースト)さんより、地域での障がい者支援活動をしているみなさんの話しを聞きたいという連絡があり、8月31日に当会役員と桐山さんとの懇談会を開催しました。桐山さんからは東京都が行っている障がい者支援の活動の報告がありました。当会からは、視覚障がい者が抱える課題や障がい者の65才問題などをお伝えしました。すぐに解決できる問題ではありませんが、都としてできることもあるのではないかと思いました。当会も市長や担当部署の責任者との懇談や、市議会への陳情等はいままでも継続して行ってきましたが、東京都への働きかけは行ってきませんでした。これをきっかけにもっと東京都との連携や働きかけを活発に行っていきたいと思います。また、当市選出の都議会議員へも地域の障がい者がかかえる問題を定期的にインプットする必要も感じた懇談会でした。

視覚障害者協会として野口が参加しました。
同行援護の時間数について、都内の区市町村で格差があるので是正の指導を都議会に挙げて欲しいとの希望や、西東京市の現状を伝えました。
また、市内の都道と交差する踏切の安全確保についてや、駅の、ホームドアの速やかな設置の要望などを伝えました。

「ノーマライゼーション」の編集後記では、同行援護と関係して次のように述べられていますので、その全文を紹介します。の。
市では、障害福祉サービスの需要と供給バランスをとることを主たる目的とした障害福祉計画を三年に一度策定しています。将来こうなるであろうという需要予測から、それを満たすためのサービスの供給量を確保することはとても重要なことです。
先日視覚障碍者協会の役員の方とお話をする機会があり、同行援護サービスを利用しているのだが、同行援護者を見つけることが一苦労であるという話を聞きました。ほぼ同じころ、当会が運営している喫茶コーナーふれあいで働く障がいをもった方への移動支援サービスを行ってくれる事業者を探したが、どこもできないと言われて困っているという話を聞きました。
同行援護や移動支援サービスの需要に対して、供給が追い付いていない状況が明らかになったということです。
市報をみると、同行援護者や移動支援者となるための講習会を開催しているので市も課題認識はあるのでしょう。
ここは市とも協議をして、早急になんらかの手を打っていかなければなりません。実際必要な障がい福祉サービスが、なんらかの理由で供給が十分でないことは、この街に住む障がい者とその家族にとっては辛いことです。関係者の知恵をあつめて、一日でも早く課題を解決していきたいと思います。(尚之)

2件目.「第21回西東京市市民文化祭」にすすめる会も 展示参加します。
日時:10月29日(土)―10月31日(月)10時-17時(最終日 16時)
場所:柳沢公民館 第三会議室
市内の多くの事業所・支援団体等の活動紹介&作品展示が行われます。
視覚障害者協会として「ポスター掲示」とスマートサイトや「視覚障害者の誘導に関するチラシ」などを用意しようと思っています。
31日の午前中は野口が受付におります。他の日についても、ご来場の際に会場におりましたら是非声をかけて下さい。

以上、ここまで、すすめる会の会報誌からのお知らせでした。

さて、ここからは西東京市内の駅ホームの話題です。
先月の「情報ほっとライン」では、西武球場前駅での見学会について紹介し、電車と駅ホームの構造などについてを話題としました。今回は、その続きをお伝えします。

西武球場前駅での体験から、「ホームから転落すると、ホームが高く一人ではホームに戻るのが難しい」、「退避用の横穴があれば、そこに潜り込むのが安全」と知りました。しかし、横穴の無いホーム、ホーム下部に入れる構造など駅によって様々です。

決してホームからの転落はあってはならないのですが、転落した時に幸いに意識が有ったとしても視覚障害者には晴眼の人たちと異なり、とっさに周りの状況を見ての判断は難しい所です。
もしもの場合、利用するホームの構造について予め知っていたら、慌てずに行動できるかもと思います。
西東京市内には西武鉄道の5駅(田無・西武柳沢・東伏見・ひばりケ丘・保谷)が有り「ホームから転落した場合」を想定して、ホームや線路周りがどの様子になっているかを調べました。

タイプ1.ホームから転落しても退避用の横穴が無く、危険なホーム
東伏見駅1・4番線、ひばりケ丘駅1・4番線ではホームの縁からの側面全てが上から下まで垂直の壁になっています。
田無駅1番線では、ホームの縁の裏側が浅い軒先の様になっていますが、側面は壁なので貼りついても奥ゆきに余裕が無いのでかなり危険です。
田無駅1番線、東伏見駅1・4番線では、ホームの反対側に逃げてフェンスにしがみつけば何とかなるスペースがある様ですが、ひばりが丘では、隣接の建物が迫っており逃げこむ場所が限られて非常に危険です。

タイプ2.ホームから転落した場合、退避用横穴のある駅ホーム
(ホームの側面は垂直の壁です。私達、視覚障害者が横穴を見つけることができるかは難しいでしょう)
田無駅の2・3・4番線が、ホーム側面にいくつかの退避用横穴がある構造です。
退避用横穴が見つからなければ、4番線はホームの反対側にある高さ50cm程度のブロックに上ってフェンスにしがみつけば何とかなるかですが、
向かい合う2・3番線では発着電車の左右の扉がどちらも使える様に1線路分しか無く、逃げ場が無く「万事休す!」です。

タイプ3.ホームから転落した場合、そのホームの下側に潜り込める構造の駅
(テーブルの様な構造で、その中に入れるような形状です)。
西武柳沢駅1・2番線、東伏見駅2・3番線、ひばりケ丘駅2・3番線、保谷駅1・2・3番線です。
いずれもホーム下すべてが空間では無く、電車との接触を避ける程度の空間であったり、途中に柱があったりする場合があります。

以上のことからホームから転落した場合、田無駅2・3番線とひばりが丘駅1・4番線は、非常に危険で絶望的と言えます。
各駅の調査に出向いた際、ひばりケ丘駅で駅員さんから、「いずれの駅でも、一人で電車を利用する場合には、改札と電車の間を同行案内しますので、声をかけて頂きたい」とのお話がありました。

ここで、西武鉄道以外の鉄道会社からも前後して同様の発表がありましたが、8月4日に発された情報を紹介しておきましょう。
「西武鉄道「鉄道駅バリアフリー料金制度」活用、ホームドアなど整備」
ホームドアなどバリアフリー設備の整備を促進すべく、2021年12月に国土交通省が創設した「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用し、同制度にもとづく料金設定と整備・徴収計画を定め、国土交通省関東運輸局に届出を行ったと発表しています。
これにともない、2023年3月頃から西武鉄道全線の利用者を対象に、1乗車あたり10円を基本として鉄道駅バリアフリー料金を旅客運賃に加算する予定です。
これまでに、従来のバリアフリー制度に基づく駅の整備の施策の一つとして、1日あたりの利用者数が10万人以上となっている6駅22番線(池袋駅、練馬駅、西武新宿駅、高田馬場駅、所沢駅、国分寺駅)でホームドアが設置されています(この駅の中には未設置の番線があります)。
今後は「バリアフリー料金制度」を活用し、2030年度迄にホームドアを新たに23駅62番線に設置し、2030年度末時点での総整備数28駅84番線をめざすなど、バリアフリー設備の整備を着実に推進していくとの発表です。

では、先に紹介した、西東京市内の5駅のバリアフリー対応状況はどうなっているでしょう?
従来のバリアフリー施策に対応して、段差解消、エスカレータやエレベータの設置、トイレ設備の整備(音声案内や配置を示す点図板)は実現していることを確認しました。ホームドアは、いずれの駅も未設置です。
「2030年度までにホームドアを新たに23駅62番線に設置」の対象となるでしょうか?

西東京市内5駅について、西武鉄道の発表の全線・全駅の乗降人数での順位(2021年度)を拾ってみました。
田無駅11位59,316人、ひばりケ丘駅12位 58,883人、保谷駅14位 50,054人、東伏見駅47位 18,710人、西武柳沢駅58位 13,381人、となっています。
(参考に隣接駅:花小金井駅15位 45,498人、東久留米 16位 44,425人)

駅ホームでの事故には、視覚障害者のことがよく報道されますが、それ以外の場合も多いのではないでしょうか。誰にも「安心・安全」な鉄道利用ができるバリアフリーな環境を願うところです。
2030年度までに、市内5駅の内、少なくとも危険なホームについては、ホームドアの整備が進むことを期待したいですね。

今月は、野口がお知らせしました。

**情報ホットライン10月号より**

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