2026年1月号(vol39)

「西東京市視覚障害者協会からのお知らせ(通巻39  2026年1月号 」をお送りします。

■情報ほっとラインをお聴きの皆様、明けましておめでとうございます。
今月号は、年始の1月1日から書き始めました。東京に転入して、お正月を迎えるのが、7回目になりますが、いつも、快晴に恵まれての正月を迎えさせていただいています。東京では10数年に渡って快晴の正月を迎えているとテレビの番組で話していましたが、1年を通して、快晴の心で過ごせればと願っての、初詣に出向いております。
皆様にも、平穏な快晴が続く1年であります様に…
 なお、西東京市視覚障害者協会は今年度(2025年度)から、市内の福祉活動団体として、西東京市のホームページに掲載していただきました。活動団体として、交付頂いた市内福祉活動団体の助成金を活用して、協会活動の様子や、視覚障害に関する情報やイベント案内、過去の会報を広く知って頂く目的に、ホームページを公開しました。

URL は、 https://nishishikyo.org/ です。 

視覚障害当事者での運用なので、どのような展開になるかは分かりませんが、是非、ホームページをお訪ねください。

さて、今月号は、
1) 東京都生涯学習センターの視覚障害者向け講座『読書をあきらめない!』への参加しての話題について
2) 「西武柳沢駅・東伏見駅」での改札窓口の駅員配置が来月(2月3日(火))から無くなる案内について
の話題をお送りします。今年も1年、宜しくお願いいたします。

▼1) 東京都生涯学習センターの視覚障害者向け講座『読書をあきらめない!』への参加しての話題について

 西東京市図書館のハンディキャップサービスの提供を受けておられる方々には、東京都の広報をデイジーCDや展示で受けておられる方もあるかと思います。
その広報では、東京都教育委員会が提供している「視覚・聴覚障碍者」を対象とした「生涯学習講座」が紹介されています。
毎月、異なるテーマではありますが、教養講座だけでなく生活に密着した話題の講座も見られます。
以前に、「西視協からのお知らせ(情報ホットライン内)」にても、幾度か教養講座を通じての話題を紹介させて頂きました。
(2023年6月号:障害者手帳を有する者の割引運賃の適用に関するマメ知識)
(2024年11月号:東京都心身障害者福祉センター主催の「視覚障害者のための防災講座」)
 今回の紹介内容は、先月の12月に開催されたテーマ:読書をあきらめない!身近な道具を使って読んだり、調べたりしてみよう。「スマホやスマートスピーカーなど一般に普及している道具を使って、読書を楽しんだり、必要な情報を調べたりすることができます。
当日は、デモンストレーションをまじえながら、役に立つ情報を取り上げます。また、図書館サービスの活用法についてもご紹介します。」との触れ込みでした。

 テーマが少しアバウト過ぎた案内だったのでしょう。拡大読書器についての情報を知りたい方、デイジー書籍やバリアフリー図書について全く知らない方、サピエ図書館について全く知らない方から、ヘビーユーザなどの混沌とした参加者でしたので、まとまりがない状況となりました。
しかし、西視協からのお知らせをお聞きくださっている方、図書館などに置かせて頂いている印刷を見て下さる方への参考にと、野口の私見を交えてになりますが、いくつか紹介です。

・バリアフリー図書について説明がありました。ここでは、興味を持った「りんごの棚」と言う図書館活動と併せて、読書バリアフリーと関する話題でしたが、余り深くは触れられなかったので、野口が調べた情報を来月の記事としてお伝えします。

・オーディオブックの紹介が有りました。出版社自らが書籍と同じ内容の朗読図書を販売している例がありますが、対応する書籍が少なく、ネットを介して利用する場合は、有料会員になることが必要な事や、CD などのデバイスで提供される場合、1冊の本に対して複数枚のデバイスになることや、価格が書籍の定価に比べて高いことが紹介されました。
 一方、出版社によっては、実際の書籍を購入してから、視覚障害者として出版社にテキストファイルの提供を依頼すれば、応じてくれることもあるとの紹介が有りました。しかし、出版社や、著作者にとっては、原文のテキストが流通環境以外に流れる事には、不正なコピーのリスクもあり、著作権の観点から、敷居が高いことも否めません。
この他、一部の出版社で、読みやすいフォントに変更して大活字化した本を同時出版する例もあります。私が勤めていた頃の記憶では、小中校の教科書は、各教科で最も発行部数の多い出版社が拡大教科書を提供する義務を負っていたと記憶しています。

・サピエ図書館の説明がありました。全国の図書館で朗読図書を作成した図書や、テキスト化したファイル、点字印刷できるようにしたファイルを、インターネット上での図書館に乗せ、視覚障害者に提供しているシステムとして紹介されました。
これらは、全国の図書館に所属されているボランティアに依って作成され、それぞれの図書館からアップロードされて共同利用されています。
  サピエ図書館を利用するにあたっての条件の説明もありましたが、利用の道具・機器についての説明では、PC・専用機器・タブレット端末・スマホ・スマートスピーカーなどが有ることを紹介されましたが、デモンストレーションは、タブレット端末の i-Pad での Voice of Daisy と、ブラウザーで箇条書きした質問や調査を行う AIサーチの様子が紹介されました。なお、Voice of Daisy は、スマホ用の有償アプリです。いずれの環境においても、装置の入手、便利な再生アプリには、コストが必用ことの説明が乏しいことや、また多様な参加者でしたので、途中から、言葉が判らないなどの声が有り、この様な講座の難しさを感じました。

「西視協からのお知らせ(情報ほっとライン)」をお聴きの皆様で、それぞれの状況で情報をお聴きになりたい時には、西視協野口からもお答えできる範囲で答えたいと思いますし、西東京市図書館ハンディキャップサービス担当さんに、ご相談・お尋ね下さい。

・国立国会図書館が進めている過去の全出版物のデータ化が進行しており、それを検索・閲覧できるシステムの「みなサーチ」の紹介が有りました。
国内で出版される書籍は、「知の財産」として、後世に残していくことが求められると思います。このため各出版社は、国立国会図書館に提供することが義務付けられています。また学術研究者らが研究成果としてまとめた報告誌も、提供することになっています。従来は、書籍そのものを保存していましたが、20年ほど前から、それらをスキャナーして、画像データとしての保存が始まりました。現在では、新版の書籍は、自動的にデータ化されるか、データでの提出が行われています。
 さて、その「みなサーチ」は、過去の書籍の落とし込み作業中でもあり実証実験段階だと言えますし、データもいずれ、誰もがアクセス可能になりますが、先ほどの通り、画像として保存されており、画像として見るか、OCR 機能で見ることになるとのことを、野口が参加している電子出版関係のセミナーで聞いています。また、実証実験の中で、書籍内のワードを検索した事例では、とんでもない数の書籍が検出されることがあり、素人には使いやすいとは思えませんでした。全盲や重度の視覚障害者には、使いやすいとは言えないような気がします。

 今回の講座で感じたのは、音訳・テキスト・点字のデータを作成して下さっているボランティアの方々に対する活躍について述べられなかったのが残念に思いました。出版社から提供されるテキストや、OCR 機能で取り込んだデータの場合、表紙や絵柄、内容に関するイラストの説明は簡素か、単に文字を抜き取るだけになりますが、ボランティアの方々は、読者に表紙の雰囲気、図表などを、いかに分かりやすく伝えるのがベストかを考えて製作されています。
私は過去に、書籍の音訳を依頼したことがあり、結果として、サピエ図書館への登録まで進みました。その様な一連の流れを終えて、音訳依頼した本が戻ってきました。
予め、どの様に扱っても良いことにしておりましたが、戻って来た本には、無数のメモの書き込みや難読文字へのルビ、何度も読み返しただろうと思われる痕跡が付いて返ってきました。
一冊の音訳に、これほどの努力を掛けて下さったことに感謝したものです。
これからも、音訳・テキスト・展示に至る背景を、理解の上で読書を致したいと思います。

▼2) 「西武柳沢駅・東伏見駅」での改札窓口の駅員配置が来月(2月3日(火))から無くなることについて。

 年末の12月25日(木)に、西武鉄道のホームページのお知らせに、「一部の駅における営業体制の変更について」の案内と、「西武柳沢駅、東伏見駅」の改札窓口横に「駅係員による遠隔対応駅(インターホンでご案内する駅)と なります」の案内が掲示されました。

 27日に、西東京市身体障害者福祉協会長からのお声がけを頂き、急遽、現地(西武柳沢駅)にて西武田無駅助役を交えた説明を頂く事となり、市内福祉関係団体で活動しております「西東京市障がい者福祉をすすめる会」の会長らと共に、駅の掲示などを確認して参りました。
助役からのご説明は、「お知らせ」に掲示された内容にとどまりました。その後、いくつかの背景や課題が判って参りました。
西武鉄道に確認したところ、今後に住民向けや障害者団体等への説明会を開催する予定はなく、11月には西東京市に対して今回の件について説明を行ったとしています。
住民、障害者団体など駅の運用変更を黙認すべきか、市当局や西武との会話や、説明を求めるかの対応が必用と思っております。ご意見などございましたら、お知らせください。

なお、掲示された主な運用の変更内容は、
「遠隔対応となる対象駅では、駅係員による乗車券類の発売や精算、窓口での案内対応が終了します。平常時は駅係員の配置はありませんが、異常時など必要に応じて、対象駅または近隣駅の係員が対応するとしています。」、
「交通系ICカードを利用する場合は、自動改札機へのタッチで利用します。残額不足などで入出場できない場合は、自動券売機や自動精算機、チャージ機で対応します。残高不足以外の理由で入出場できない場合は、インターホンを通じて駅係員に申し出る体制をとります。」、
「新規の通学定期乗車券については、対象駅の自動券売機で定期購入乗車券を購入し、定期乗車券発売駅で手続きを行います。この際、定期券購入のための乗車券は払い戻されます。また、特急券や座席指定券は、対象駅での発売を終了します。購入の際は近隣の発売駅を利用するほか、西武鉄道のチケットレスサービス「Smooz」を利用することで、窓口や券売機に立ち寄らずに乗車できます。」とあります。

更に、障害者や、駅員に支援を求めなければならない場合について、
「乗降車時に駅係員の手伝いが必要な場合は、利用前日の17時までに「介助事前受付サービス」を通じて申し込みを行うことで、スムーズな案内が可能とのこと。事前の申し込みがない場合でも、来駅時にインターホンで連絡すれば対応する」としていますが、
「状況によっては待ち時間が発生する場合があります。」となっています。
助役からの追加説明では、「22時から7時までは無人駅となり、他の時間は駅内の執務室に1名の駅員が待機している」とのことでしたが、「清算や切符の対応が出来ない」とのことでした。

♡あとがき:今月は駅の運用変更について取り上げました。視覚障害者にとっては、駅ホームは「欄干の無い橋」とも言われていますし、切符を購入するのも難しいことが有ります。今回の両駅は、通過する列車も多く、とても危険な駅と思って来ました。地元住民の皆様にとって、地元駅は「街の顔」でもあり、なんと寂しいことでしょうか。お知らせの掲示だけで済む話なのかと、疑問を持つのは、私だけでしょうか…。

♡視覚に関して何らかの障害や不安をお持ちの方、支援活動をとお考えに賛同頂ける方、是非、協会会長までお声がけください。連絡先は協会ホームページからか、電話、0422-77-7653(野口 宅)へお願いします。
協会が当局への福祉施策への要請や、皆様一人一人が困っていることの解決や、情報などの交換の場に成れば幸いです。
なお、会員・賛助の会費は、年額 1,000円/1口、ボランティア会員は、会費不要です。

毎月、図書館からのハンディキャップサービスの「情報ほっとライン」に音訳でのお知らせと、印刷版を窓口カウンターに置かせて頂いています。印刷版は、市内の障害者支援施設・障害福祉課などのチラシコーナーにも置いております。また、市の障害福祉課のホームページに「市内の福祉関係活動団体」として掲載頂き、社会福祉協議会のボランティア活動センターへの登録と、西東京市が運用している「ゆめコラボ」にも、登録しています。

■今月は、西東京市視覚障害者協会の野口がお送りしました。