2026年2月号(vol40)

「西東京市視覚障害者協会からのお知らせ(通巻40  2026年2月号 」をお送りします。 ■節分の豆まきを終え、立春を迎え、何となくですが、春の気配を感じる様になりました。 例えば、散歩中に、梅の香りに気が付いたり、日増しに増えてくる太陽の温かさなどなど、 これら、春が近づく様子を見つけては楽しんでいます。 西東京市に住まいする前は、京都の近くに暮らしていたので、梅の香りと言えば、「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」の和歌を思い起こします。ここで言う「東風(こち)は、太宰府に左遷される前の菅原道真が、後に「飛梅の伝説」を生む梅の木を詠んだ有名な和歌ですので、京都より東になる東京に住まいする私たちには、京都から東側になるので香りは届きませんね。 しかし、西東京市の近くにも、楽しめる梅林がいくつもありますので、今月号の最後に訪ねやすい梅の名所を紹介しておりますので、ご参考に…。 さて、今月号は、 1)各地の 図書館にて「りんごの棚」と呼ばれるコーナーの設置が展開されている話題。 2) 報告:「西武柳沢駅・東伏見駅」での改札窓口の駅員配置が無くなったことについて。 3)梅の香りを楽しむ季節に、お薦めの近くの梅林紹介。 の話題をお送りします。 ▼1) 各地の図書館にて「りんごの棚」と呼ばれるコーナーの設置が展開されている話題。 先月の記事の「視覚障害者向け講座」の中で「りんごの棚」の紹介があった事を述べました。講座を聞いていて初めて聞く言葉でしたので、興味を持ちました。ひとことで言えば「図書館に様々な理由で、読書困難者に向けたコーナーとして設けた書棚」を指す言葉で、面白いと言うか、なかなかいい表現と思って少し調べてみました。皆様にもお伝えしましょう…。 りんごの棚は、特別な配慮が必要な子どもたちのために、書籍や資料を集めた公共図書館のサービスとして始まっています。 障害児を対象としたロンドンの図書館の本棚に「りんごのおもちゃ」が飾られていたのを、研修の為に訪れたスエーデンの図書館員がそれを見て、障害児に向けた図書館設置の際に、1993年にシンボルとしてりんごのおもちゃを棚に置いたことに始まるようです。 現在では世界中に、また日本の各地の図書館に「りんごの棚」と称して、障害児や読書困難者に向けた図書館コーナーの設置へと広がっています。 シンボルのりんごのイラストは「赤いりんごに目と口が描かれており、視線が右方向に向いている絵柄です。 りんごの棚では、本を読むだけでなく、「聴く・ 触る ・機器を使う」などのいろいろな方法で読書を体験できるさまざまな資料や読書支援のための環境を用意しています。対象者は、様々な障害児(視覚・聴覚・身体・発達)だけで無く同様の成人の障害者、高齢者、日本語を母語としない為に読書環境が整っていない方々など、日常の読書が困難な状況に有る人へと範囲が広がってきています。 また、対象の子ども達などをサポートするためのさまざまな障害に関する資料も用意しています。 具体的には、 「大活字本:弱視の方や高齢者の方など、文字が読みにくい方のために、大きく読みやすい文字で印刷された本」、 「LLブック: 写真や絵文字、短い文章などを使って、内容を理解しやすいように工夫された本」、 「点字絵本:点図や展示だけでなく、普通の絵本としても墨字も書かれていて、視覚障害児と晴眼の子どもが共に使える様に工夫した物もあり」、 「さわる絵本:さまざまな素材でできた絵を触って楽しめる絵本で点字がついているものもあり」 「手話付き絵本:聴覚障害のある子どもに手話と単語の対応をわかりやすく伝えるために、手話のイラストと単語を組み合わせた本」、 「指文字付き絵本:聴覚障害のある子どもに指文字と文字の対応をわかりやすく伝えるために、本文に指文字を付け加えた本」 などがあります。 また、コーナーには、拡大読書器、リーディングルーペ、Daisy再生機、タブレット端末、パソコンなどの読書用支援機器を設置している所もあります。これらの機器を利用するものとして、 「Daisy図書:音訳者が朗読した音声Daisy と、テキストデータで提供されるテキストDaisy 」、 「マルチメディアデイジー図書:音声を聞きながら、文字や絵を見ることができるデジタル図書」、 「視聴覚資料:音や映像が収録された資料で、CD、DVD、カセットテープ、ビデオテープなど」、 「電子書籍:パソコン、タブレット端末やスマートフォンなどの電子機器を用いて、読書ができる書籍」 「オーディオブック:耳で聴いて読書ができるように、図書の内容を専門のナレーターが読み上げた音声が収録された音声コンテンツ」があります。 先月、都内で積極的にコーナーの充実を図っている図書館の一つを訪ねて来ました。 コーナーの壁には、リンゴが実った樹が描かれたタペストリーが飾られていて、本棚の高さは低く置かれ、一部の床は絨毯敷で、子ども達や親が座り込んで読書ができる様にされていました。 棚には、本、読書支援機器だけでなく、持ち帰り可能な障害児支援に関するパンフレットも置かれていました。 この「りんごの棚」の話題を、中央図書館ハンディキャップサービスのご担当者にお尋ねしました。西東京市の図書館では「りんごの棚」という名称での書棚は設けていないのですが、現在、中央・ひばりヶ丘・谷戸の各図書館に、「いろいろな図書コーナー」として、大活字・LLブック・点字付きさわる絵本などを常設しているとのことでした。 いずれの書籍も、貸出可能とのことでしたので、機会がありましたら是非、手に取ってもらえば…」とのことでした。(なお、布絵本は、準備中です。) ▼2) 報告:「西武柳沢駅・東伏見駅」での改札窓口の駅員配置が無くなったことについて。 先月のお知らせで、2月3日から「西武柳沢駅、東伏見駅」が遠隔対応駅(インターホンでご案内する駅)、夜間22時から翌7時まで無人駅となる話題をお伝えしました。 この突然の出来事について、西武鉄道では説明会を開かない事と、11月には市当局に伝えているとの対応を示され、これについて何らかの意見書を上げるかの記事を掲載致しました。 その後、市内の障害者団体、障害者が通所する事業所などが、運用後の不安の声が上がり、それぞれに西武鉄道と西東京市に意見書や質問の対応がされております。 視覚障害者協会も市内の、身体障害者福祉協会、障害者の家族会などと西東京市障がい者福祉をすすめる会の下での連名で説明会開催を求める意見書を上げましたが、両駅や西武鉄道の告知ホームページの内容以上の回答は無く、説明会の開催は行なわない旨の返事が届きました。 改めて各障害の特性から来る懸念事項を具体的に上げた質問状を提出しました。これには、「回答をする」との返事を頂いた後、運用開始後となりましたが、説明会開催を行なう旨の連絡が有りました。 視覚障害者としての不安材料の質問を始め、団体からの意見書、回答、オンライン誌のニュース記事などの経過が障害者福祉をすすめる会のフェイスブックに掲載されていますので、ご覧ください。 アドレスは、西視協のホームページ( https://nishishikyo.org/) の「6.市内障害者福祉活動団体、視覚障害関係団体等へのリンク 」から Link 先として閲覧できます。 また、西視協のホームページのお知らせに、運用開始日の2月3日での改札周りに設置された新たな機器類の説明と写真を掲載します。 ▼3)梅の香りを楽しむ季節に、お薦めの近くの梅林紹介。 今月号では、梅の話題から始めさせていただきました。2年前の「西視協からのお知らせ(2024年3月号 Vol22)でも触れておりました世田谷区の羽根木公園と、もう一つ、神代植物公園の紹介です。いずれも、西東京市に近く、交通の便もよさそうですので、ご家族か、同行ガイドさんと是非… ①羽根木公園:都内有数の梅の名所とも言われています。白梅と紅梅合わせて60種余りで、約650本の梅の木が植えられているこじんまりとした丘になっています。ベンチも有り、遊歩道をゆっくりめぐって、小一時間程度でしょうか。 アクセスは、吉祥寺駅から井の頭線東松原駅で下車、徒歩数分。 2月7日(土)から3月1日(日)まで、「第47回せたがや梅まつり」を開催。土日祝は売店で梅のお菓子や植木・園芸市や舞台などのイベントがあり、2月14日(土)には、世田谷区視力障害者福祉協会さんが、おもてなしマッサージの実施、福祉啓発活動を行ないます。 ②神代植物公園: 噴水広場と周囲にあるバラ園は見どころのひとつで、ヨーロッパの庭園のような雰囲気を味わえますが、 約70品種、約180本の梅が植栽されている梅園もあります。 梅園には毎年2月中旬から3月上旬には「梅まつり」が開催されます。ガイドボランティアによる「うめ園ガイドツアー」や出店している梅見茶屋で温かい甘酒やおしるこなどが楽しめます。障害者手帳で、本人と介助者が入園無料となります。 アクセスは、JR三鷹駅南口またはJR吉祥寺駅南口から小田急バスで調布駅北口または深大寺行き「神代植物公園前」下車。 ♡あとがき:今月は「りんごの棚」の話題をお伝えしました。季節は、丁度、リンゴが沢山に、お店に並んでいます。我が家にも、冷蔵庫の棚にリンゴが並びます。 毎年、この季節になると、とある東北のリンゴ農家さんから、8から10種類の林檎が入った詰合せ林檎を箱で購入しています。「赤色・黄色・緑いろ・ピンクなどなど」の多彩な色どり、形も様々、中には、果肉がピンクに染まっているのもあります。毎日、食後のデザートに違った林檎を楽しんでいます。今年は、「りんごの棚」のリンゴは、どの様な色彩、形なのだろうかを思いながら、食したいと思います。 ♡視覚に関して何らかの障害や不安をお持ちの方、支援活動をとお考えに賛同頂ける方、是非、協会会長までお声がけください。連絡先は協会ホームページからか、電話、0422-77-7653(野口 宅)へお願いします。 協会が当局への福祉施策への要請や、皆様一人一人が困っていることの解決や、情報などの交換の場に成れば幸いです。 なお、会員・賛助の会費は、年額 1,000円/1口、ボランティア会員は、会費不要です。 毎月、図書館からのハンディキャップサービスの「情報ほっとライン」に音訳でのお知らせ、印刷版は窓口カウンターに置かせて頂いています。印刷版は市内の障害者支援施設・障害福祉課などのチラシコーナーにも置いています。 ■今月は、西東京市視覚障害者協会の野口がお送りしました。